薬歴作成支援システムの使用方法について
薬歴作成支援システムは、薬剤データとして登録されている薬効や薬学的管理指導文、頻繁に利用する定型文、疾患別指導文、屯用や頻繁に処方される薬剤の説明文等をコピーし、電子薬歴にペーストすることにより、効率的に電子薬歴を作成していくソフトです。コピーしたの文書をペーストすることができる電子薬歴であれば、どのメーカーの電子薬歴でも使用できます。電子薬歴にもユーザー様が新しく文書を登録する機能がありますが、登録文書数が多くなると、記載したい文書を選び出すにも時間がかかるようになります。しかし、このソフトは登録する項目を分別していますので、選び出すのも簡単です。
また、小児科に特化した薬歴作成機能もバージョン6から付属しています。小児科の処方は風邪や皮膚疾患関連などのパターン化した処方が多く、それらのパターンの処方内容を登録しておくことにより、瞬時に薬歴を作成することが可能となります。登録パターン文書が多くなっても、薬剤名等のキーワードで抽出して表示させることができますので、該当薬歴文書を探し出すことも簡単です。
このソフトはフラッシュメモリにコピーしてご使用いただくことを推奨しています。フラッシュメモリで使用することにより、店舗内に複数の電子薬歴がある場合や、他店舗での勤務、自宅でのデータ登録・編集の場合に、同じソフト環境を持ち歩くことができます。このソフトを使用することにより、電子薬歴を別メーカーに変更した場合や、店舗移動や転職した薬局が他メーカーの電子薬歴であっても、同じ環境を持ち歩くことができます。登録されている文書は、必要に応じてユーザー様の方で編集や追加登録を行っていただくことにより、よりユーザー様に適した薬歴作成支援システムになっていきます。今後の薬剤師人生にご活用下さい。
電子薬歴のモニターがワイド画面でないために、薬歴作成支援システムの画面と重なって見えなくなる場合は、ショートカットキーである「Alt」と「Esc」キーを押すと、画面の切り替えがで行えます。タスクバーで切り替える方法もありますが、こちらの方が慣れれば速く切り替えられます。
デモ版が無料でダウンロードできますので、実際に試用されてみて下さい。(デモ版には、データが少ししか登録されてなかったり、使用できる機能に制限があります。)
このページには、大まかな使用方法や電子マニュアルの一部を載せています。詳しくはソフトに付属している電子マニュアルをご参照下さい。
このページでの説明は、ソフトの大まかな説明になります。詳しくはデモ版(無料)でお確かめ下さい。
インデックス画面の説明
薬歴作成支援システムの画面は、主なものに「疾患別定型文閲覧画面」・「薬剤データ閲覧画面」・「登録薬剤データ閲覧画面」・「定型文閲覧画面」・「疾患別指導文閲覧画面」の5つの画面があります。
デフォルトの設定では、ソフト起動時にはインデックス画面が表示されますが、ユーザー設定で最初に表示される画面の設定を変更できます。
電子マニュアル
以下の画像は電子マニュアルの目次になります。ご覧になりたい項目をクリックすると、詳しい説明が表示されます。
上は内科用の電子マニュアル、下は小児科用の電子マニュアルになります。
内科用電子マニュアル
小児科用電子マニュアル
(1)疾患別定型文閲覧画面について
(クリックで拡大) 疾患別定型文閲覧画面では、一般的な疾患によく使われる指導文書が登録されています。必要に応じて薬歴に貼り付けて下さい。サンプルとしていくつか登録されていますが、ユーザー様の方で使用頻度が高い文書等をご登録下さい。
コピー方法は、文書が表示されているバーをクリックするとコピーされますので、電子薬歴へペーストして下さい。
上段のボタン群・タブ内のボタン群の説明
タブ内のボタン群は、「頻用文1」「S関連」「O関連」「A関連」「P関連」「副作用チェック」があります。それぞれのタブ内には、頻繁に使用する薬歴作成文書や指導文書を登録しておくためのボタン群があります。いくつか登録していますが、ユーザー様の方で、編集が可能ですので、必要に応じて編集や登録を行って下さい。それぞれのボタンをワンクリックで登録文書がコピーできますので、薬歴の入力欄にペーストして下さい。
デフォルト設定では、「頻用文1」のタブが表示されるようになりますが、ユーザー様の方でどのタブを最初に表示させるか設定変更できます。(インデックス画面にその設定画面があります。)
以下の説明書は一部ですので、詳しい説明ページをご覧下さい。
(2)薬剤データ閲覧画面について
(クリックで拡大) (クリックで拡大) 登録されている薬剤データを検索する画面です。薬効説明文や薬学的管理指導文をコピーし、電子薬歴へペーストする画面になります。薬剤名をひらがなで1文字以上入力すると、該当する薬剤が表示されます。文字数が増すごとに該当薬剤が絞られていきます。(基本的に3文字入力で、ターゲットとなる薬剤は抽出されます。ユーザー様が変更することも可能です。)
薬効説明文をコピーする場合は、説明文のバーをクリックすると、薬剤名と薬効文がコピーされますので、電子薬歴の入力欄にペーストして下さい。
(例)
薬効説明文の場合:「イグザレルト錠:血を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぐ薬です。」
指導文の場合:「イグザレルト錠:主な副作用として、鼻血、皮下出血、歯肉出血、血尿、結膜出血、貧血、創傷出血、喀血、口腔内出血、痔出血、網膜出血、黒色便などが報告されています。このような症状に気づいたら、医師又は薬剤師に相談して下さい。」
薬学的指導文を表示させる場合は、「指導文→」のボタン、又は、薬剤名の文字をクリックすると、指導文が表示されますので、必要な文書のバーをクリックすると、薬剤名と薬学的指導文がコピーされますので、電子薬歴の入力欄にペーストして下さい。
※ 登録されている薬剤データはこちら。
漢方薬に関しましては、番号を入力してください。例)六君子湯エキス顆粒の場合は、「43」となります。
ご使用になられている電子薬歴には、右クリックで「貼り付け」が表示されないものがあります。その場合は、Windowsのショートカットである、コントロールボタンの「Ctrl」とペーストボタンの「V」を同時に押すと貼り付けられます。
何月かを表示する項目欄がありますが、特に個別的な指導がない患者様の薬歴記載に関して、薬学的管理指導を行った文書の重点的に行った月を記載しておく欄になります。必要に応じてご使用下さい。
(3)登録薬剤データ閲覧画面について
(クリックで拡大) (クリックで拡大) 薬局で使用頻度が多い薬剤をチェックしておくことにより、薬剤コードを入力しなくても瞬時に検索できるようになります。登録薬剤が多い場合は、「ア行」「カ行」等のボタンをクリックすることにより、データを絞り込めます。表示される薬剤データは50音順で表示されます。
薬効説明文をコピーする場合は、説明文のバーをクリックすると、薬剤名と薬効文がコピーされますので、電子薬歴の入力欄にペーストして下さい。
薬学的指導文をコピーする場合は、「指導文→」のボタン、又は、薬剤名をクリックすると、指導文が表示されますので、必要な文書のバーをクリックすると、薬剤名と薬学的指導文がコピーされますので、電子薬歴の入力欄にペーストして下さい。
※ 文書のコピー&ペーストの方法は、(1)薬剤データ閲覧画面と同じ要領になります。
(7)小児科用の薬歴作成画面
(クリックで拡大) 小児科に特化した薬歴作成画面になります。小児科の処方は、風邪症状や皮膚疾患などの患者さんが多く、ある程度決まったパターンの薬剤の組み合わせの処方箋が多いと思います。あらかじめそれらのパターンの処方内容の指導文を登録しておくことにより、ワンクリックで全ての文書がコピーできますので、瞬時に薬歴を作成することが可能となります。登録しているパターンが多くなると、検索するのに時間を要しますが、抽出ワード(薬剤名等)がボタンに登録できますので、そのボタンをクリックすることにより、そのワードに該当する薬歴作成文書が抽出されて表示されますので、早く該当文書を探すことができます。処方内容に該当するデータをクリックするとコピーされますので、薬歴作成欄にペーストして下さい。抽出ワードは、ユーザー様の方で設定や変更が可能です。また、頻繁に処方される薬剤をボタンに登録することもできます。該当ボタンをクリックすることによりその文書をコピーできますので、薬歴作成欄にペーストして下さい。
副作用のチェックボタンやお薬手帳を忘れた場合の指導文書、シロップ剤の保存方法、小児科用の定型文等のボタンもございますので、必要に応じてご利用下さい。
※ それぞれのデータは、ユーザー様の方で編集可能です。
その他の画面説明
(1)パスワード入力画面について
薬歴作成支援システム起動時に、パスワード入力画面が表示されます。ご購入時に決めていただいたパスワードをご入力後,「OK」ボタンをクリックして下さい。
※ パスワード入力後に、「Enter」ボタンを押すと改行されますので、違うパスワードと認識されてしまい、ソフトが起動できません。必ず改行せずに、「OK」ボタンをクリックして下さい。
※ デモ版のパスワードは「demo」になります。デモ版の場合は自動入力されます。
上記の説明は一部の機能の説明になります。デモ版が無料でダウンロードできますので、実際に試用されたり、電子マニュアルをご覧下さい。
実際の使用のケースの例1
以下の処方内容の場合で説明します。
(1)新規患者さんの場合
「S」の項目は、患者さんから聞き取った内容を記載します。
「O」の項目は、O関連タブ内より、併用薬がない場合は、”定期処方 他院・他科なし”のボタンをクリックし、薬歴にペーストします。新患さんの場合は、定期処方を初回処方等に修正します。血圧や検査値が聞けた場合は、記載します。(図1参照)
「A」の項目は、薬効を記載する場合は、薬剤デー閲覧画面を開き、薬剤コード欄に「あむろ」と入力すると、該当薬剤が表示されますので、薬効の文書のバーをクリックすると、薬剤名:薬効文書がコピーされますので、薬歴にペーストします(図2)。薬学的指導文をペーストする場合は、図2の薬剤名又は「指導文→」をクリックすると図3の画面が開きますので、記載したい文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい。
「P」の項目は、P関連タブ内より、適切な文書、例えば、”効果と副作用の確認”をクリック後、薬歴にペーストして下さい(図4参照)。
(薬歴の記載例)
(2)定期的に来られている患者さんの場合(同じ処方の継続の場合)
「S」の項目は、特に変化がない場合は、図1のS関連タブ内より、該当文書ボタンをクリックし、薬歴にペーストします。変化があった場合は、聞き取った内容を記載します。
「O」の項目は、O関連タブ内より、適切な文書のボタンをクリックし、薬歴にペーストします(図2参照)。新たな情報があれば記載します。
「A」の項目は、A関連タブ内より、適切な文書のボタンをクリックし、薬歴にペーストします(図3参照)。
「A」の項目には、いくつか記載するパターンがあります。
- 疾患に関する全般的な指導文の場合は、「疾患別定型文」の画面より、疾患名をポップアップメニューで選び、表示される文書の中から適切な文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図1参照)。
- 処方されている薬剤に関して記載したい場合は、「薬剤データ」の画面より、薬剤コードを入力し、該当薬剤の薬学的管理指導文の中から記載したい文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図2参照)。
- 疾患に関するチェックポイントを記載する場合は、A関連タブ内の、「チェックポイント」をクリックすると、疾患を選択する画面が開きます(図4−1参照)。疾患名をクリックし、記載する文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図4−2参照)。
- 考察を記載する場合は、A関連タブ内の、「考察」をクリックすると、考察に関する登録文が表示されますので、記載する考察文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図5参照)。
- 疾患に関する生活指導等の文書を記載する場合は、「疾患別指導文」の画面より、ポップアップメニューで疾患名を選び、表示される文書の中から適切な文書をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図6参照)。
- 副作用なしを確認した場合は、副作用チェックタブ内の中から該当文をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図6−1参照)。タブ内に該当文がない場合は、「その他の副作用チェック文」ボタンをクリックし、該当文を薬歴にペーストして下さい(図6−2参照)。
※ お薬手帳忘れや、0.5錠の処方があった場合は、その旨の文書ボタンがありますので、クリックし、薬歴にペーストして下さい。(デフォルトでは、頻用文1タブ内にあります。)
「P」の項目は、P関連タブ内より、適切な文書をクリック後、薬歴にペーストして下さい(図7−1参照)。P関連タブ内に適切な文書がない場合は、「その他プラン文」ボタンをクリックすると表示されるプラン文書の中から適切なプラン文をクリックし、薬歴にペーストして下さい(図7−2参照)。
(薬歴の記載例)
実際の使用のケースの例2(小児科)
以下の処方内容の場合で説明します。
風邪処方の場合
「S」の項目は、患者さんから聞き取った内容を記載します。
「O」の項目は、「体重・併用薬なし」又は「体重・併用薬あり」のボタンをクリックし、薬歴にペーストします(図1参照)。
「A」の項目は、まずは処方内容に応じた薬歴内容文書を抽出します。図1の画面では多数の処方内容の薬歴文書が表示されていますので、今回は”ツロブテロールテープ”のキーワードで抽出します。抽出ワードの”ツロブテロールテープ”をクリックすると、該当する薬歴文書のみが表示されます。この場合ですと、上のボタンをクリックし、薬歴にペーストして下さい(図2参照)。
「P」の項目を、入力して下さい。
(薬歴の記載例)